HEAVEN ROAD
あたしの後ろに視線を移した明美は突然口を開く。
「カナはいっつもこんなんなんですか?」
「あぁ。毎朝これだ」
あたしの後ろにいるのは豊だ。
「豊先輩も苦労しますね」
「あぁ。それなのにコイツは何にも悪くないと思ってるからな」
「えーー豊先輩可哀想」
なんだよ。
今まで殆ど会話をしたことがない豊と明美が意気投合している。
「だろ?毎回、コイツが寝るたびに俺は憂鬱になる」
「可哀想すぎるぅ~」
チラチラとあたしのほうを見ながら会話を続ける2人。
そんな2人に挟まれたあたしはどうしていいのかわからない。
あたしが悪いのは確かだし……
でも、豊は少し調子に乗りすぎじゃないか?
そんなあたし達の様子を見ながら、秀がクスクスと笑いだした。