HEAVEN ROAD
「くっそぉ~また負けか……」
悔しそうにあたし達の元へと帰ってきたのは翔だった。
「またっていっつも負けてるのかよ」
「豊と秀が姑息な手使うからな」
両手を地面につき、息を整える翔の肩に秀が手を乗せた。
「姑息な手なんか使ってねぇよ。いい加減に負けを認めろ」
「次こそは負けねぇ。わかったか?!秀!!豊!!」
秀の手を跳ね除け、立ち上がった翔は宣戦布告をし出した。
明美曰く、これもいつもの事らしい。
本当に翔は馬鹿だな。
でも、翔はそのままがいい。
馬鹿なくらいが丁度良いよ。