HEAVEN ROAD
ぞろぞろとヘブンの奴らが集まってくると、みんな線香花火を持っていく。
何だ?何だ?とそいつ等を見ていると、みんなしてしゃがみ込み線香花火を摘んでる。
暴走族なんてものに入りながら、背中を丸めて線香花火をやっているなんて……
何だか少し笑えてくる。
「お前もやるぞ」
「……う、うん」
あたしも豊に手渡された線香花火に火をつけてその場にしゃがみ込む。
小さな火種がこれだけ集まれば、大きな光に見えてくる。
感動的だった。
いつかみたヘブンロードの光景に似ている気がする。
一台のバイクのライトではただの光だけど、それが無数に集まると空に輝く星のようにキラキラと光り輝く。
そして、この線香花火も一人でやっているだけなら寂しいくらいの光だ。
でも、これだけの数が集まると、湖に浮ぶ天の川のようだった。