HEAVEN ROAD
「いいな。こういうの」
「花火か?」
あたしの隣にしゃがんでいる豊の体にあたしの体を近づけた。
どうしてか豊の体温を感じていたくて。
「全部。湖も肉も花火も全部いい。またこうしてみんなで来たいな」
「あぁ。来年も再来年も来れる」
「ホントかよ?豊は来年で卒業だろうが」
あたしの言葉に豊の体が少しだけ揺れた。
「みんなでこれない事情が出来ても2人でならいつだって来れるだろ?」
ドキッ
あたしの心臓が嬉しいよって音を鳴らす。
あたし達は未来も2人でいられるのかな?
2人の未来を当たり前のように語る豊にあたしは幸せを感じた。