HEAVEN ROAD
一瞬の出来事だった。
あたしの手から豊はナイフを取り上げ、あたしの体は引き離される。
それと同時に秀に取り押さえられるジュン。
あたしは「カナさん」と何度も呼び掛けられながら床に腰を下ろした。
「カナちんのお陰で助かったよ。ありがとう。もう大丈夫だから、ここに座ってて」
そう言ってあたしの体を抱き締めてくれていたのは翔だった。
顔には沢山の傷を作りながら、あたしの体を擦ってくれる翔。
「カナちんをここから一歩も近付けるな。何かあったら体張って守れよ」
「はい!!」
大勢の返事がこだまする倉庫で戦いが幕を閉じようとしていた。
豊。
あたしには勿体ないよ。
こんなふうに守られるなんて、勿体なさすぎて涙が出てくるだろうが。
あたしは止まらない涙を何度も拭い、戦いの結末をこの目でしっかりと見届けた。
あたしの手から豊はナイフを取り上げ、あたしの体は引き離される。
それと同時に秀に取り押さえられるジュン。
あたしは「カナさん」と何度も呼び掛けられながら床に腰を下ろした。
「カナちんのお陰で助かったよ。ありがとう。もう大丈夫だから、ここに座ってて」
そう言ってあたしの体を抱き締めてくれていたのは翔だった。
顔には沢山の傷を作りながら、あたしの体を擦ってくれる翔。
「カナちんをここから一歩も近付けるな。何かあったら体張って守れよ」
「はい!!」
大勢の返事がこだまする倉庫で戦いが幕を閉じようとしていた。
豊。
あたしには勿体ないよ。
こんなふうに守られるなんて、勿体なさすぎて涙が出てくるだろうが。
あたしは止まらない涙を何度も拭い、戦いの結末をこの目でしっかりと見届けた。