HEAVEN ROAD
「コイツは自分の命を懸けて俺達のチームを勝たせてくれるんだよ。チーム想いの奴だろ?」



蹴られたわき腹を押さえながらゆっくりとジュンが立ち上がる。



その顔は勝ち誇ったように生き生きとしている。



「チータ……お前何考えてんだよ」



今にも泣き出しそうな翔がチータに訴えかけるけど、チータは答えようとはしない。



「豊。どうする?こいつの命か、チームの存続。お前はどちらを取る?」



腐ってやがる。



このジュンって男は頭が可笑しいとしか思えない。



だってそうだろ?



たかがチームだ。



たかが道だ。



そんな物のために人の命を天秤にかけるなんてどうかしてる。



「チータ。本気か?」



怒りを必死に押し殺している豊がチータの瞳を見つめた。



でも、チータは豊と目を合わそうとしない。


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