HEAVEN ROAD
本当に最低だ。
あたしって何でこうなんだろう……
いくら自分の頭を殴った所で、この馬鹿な脳みそは治ってくれるはずもなく、余計にボーっとしてくる。
「殴ったってお前の脳みそは変わりはしない」
そう言って祐樹に両手を思い切り掴まれた。
そんなことてめぇに言われなくたってわかってるよ。
「それより、金どうすんだ?」
そうだ。
今は自分の馬鹿さを呪うよりも考えなきゃいけないことがあった。
あたしはボーっとする頭を切り替え、祐樹のほうを向く。
「あたしのための金ってなんなんだよ?」
「言ってなかったか?」
人のことは言えないけどさ……
みんな何でもあたしに話した気になるのはやめてくれないか?
あたしはいつだって何も知らねぇよ。