HEAVEN ROAD
「豊は黙ってろ。萌が怖がるだろ?」



「泣いてばっかりいたら、わかんねぇだろうが。お前もそう思ってるんだからハッキリ言えよ」



確かに……



豊の言ってる事は間違ってはいない。



でも、言い方ってもんがあるだろ?



怖がらせてどうすんだ。



馬鹿豊が!!



「萌。取り合えず座ろう。ちょっと寒いけど」



「ごめんな」



あたしは萌の体を優しく摩りながら腰を降ろした。



すると千が萌を愛おしそうに見つめながら謝ってくる。



やっぱりあんた達はいいよな。



羨ましいくらいに想いあっている。



「落ち着いてからでいいから話聞かせて。謝られても何のことかわからない」



あたしの言葉にコクリと頷く萌は制服の袖で涙を拭い、深呼吸をする。

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