HEAVEN ROAD
あたしは窓の外の光景を目に焼き付けた。



キラキラと光り輝く線がどこまでも続いている。



真っ暗な空の中に光る星のように。



エンジン音は耳を塞ぎたくなるくらいだけど、その光景があまりにも綺麗……



初めてこの光景を見たときとは違うあたしが今ここにいる。



そして、この景色をあたしは忘れたくない。



この気持ちをどんなことがあっても、どんなに年をとっても覚えておきたい。



「何泣いてんだよ」



涙が止まらないあたしの頭を豊が乱暴に撫でる。



「だって……」



「終わりじゃねぇ」



「えっ?」



豊は何を言ってる?



引退だろ?



卒業だろ?



全部最後じゃねぇか。

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