御曹司様のことなんて絶対好きにならない!
黙り込んだ私の頭を撫でて、その声に愛しさを強くした係長が私に言う。

「今もね、ヤバい。職場であんなしっかりしてる香奈美が俺にこんなに無防備に甘えてるとか、ホント理性の限界。
ね、おれの名前呼んでよ。香奈美」



ギャップ萌え上等だ。どんなきっかけだろうが私は今、この人を全身で大好きだ。



「将生」

そっと呼びかけた私に係長はそれはそれは嬉しそうに幸せな顔で笑った。












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