モテ男の恋
足音の原因を見ると、前髪が目にかかっていて顔は半分しか見えない女の子だった。


その子は身長が低くて、俺の胸に届くか届かないかの身長。


じっと観察していると、急に俺を指差して叫んだ。


「…幽霊か!?」


…はい?


女の子はおぞましいものを見たようなリアクションで(顔半分隠れてるから見えないけど)後ずさった。


「いや、俺人間だから」


「ぬおー!悪霊退散!悪霊退散!」


ブレザーの内ポケットから塩を取り出してかけてきた。


容赦なく顔にかかる。


てか、なんで塩持ってんだよ!


てか、目痛ぇよ!


「目がぁぁぁあ!」


「お、おぞましい声だ…」


お前のせいだ!
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