きもち


もう聴けなくなってしまうかもしれないアナタの音色


家庭科室に着く頃には視界がぼやけて涙が零れ落ちそうだ


扉に手を伸ばす


「…待って、」


後ろから聞こえるアナタの声


扉の前で固まる私はどんな反応を示せばいいの…


振り向いて笑えばいい?


何もなかったように扉の向こうに行く?


それとも、アナタに気持ちをぶつける?


最後の選択はしてはいけない


だってアナタは、きっと



困るでしょ…


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