【完】マンガみたいな恋をしよう
いつの間にか部屋から出て行ったはるを追いかけてリビングへ行くと、
お母さんがテレビを見て笑っていた。
…のんきか!!!
私のドタドタとした足音でようやく私に気づいたお母さんがテレビから目を離し、こっちを見る。
「あら、杏理、朝ごはんは?」
「時間ない!!!いってきます!」
もう!!お母さんも起こしてくれればいいのに!!
そんな文句を言ったって「寝坊した杏理が悪い」って言い返されるだけだから何も言わないけど。
制服に着替えて、歯磨きだけしてダッシュで玄関へ。
「いってらっしゃーい」
お母さんの声を背中に聞いて、急いで家を出た。