【完】マンガみたいな恋をしよう
「杏、妄想してるとこ悪いけど、あんたちゃんとケーキの毒…いや、味見したんでしょうね?」
自分の世界に入り込んでいた私は、ひろの言葉にハッとなった。
「あ、味見…クッキーしか、してない…」
そう言えば、クッキーの出来に満足しちゃってケーキの味見するの忘れてた!!!
「あ、あんたなにしてんのよ…知らないわよ私」
ひろは信じられないといった顔を引きつらせる。
「いや、一応少し余ったやつがあるんだけど…」
一口サイズのケーキの余りを取り出すと、ひろとはるは顔を見合わせた。
「…はる、食え」
「やっぱり俺かよ!!!」