【完】マンガみたいな恋をしよう
舜くんのクラスにたどり着くと、ドアの前で颯くんがクラスメイトと話していた。
「颯くん!舜くんいない?」
「ん?あぁ、杏里ちゃんか!
……あ」
私を見るなり、まずい、と言ったような顔をする颯くん。
「どうしたの?」
「あ、いや…、舜ならさっき教室出ていったよ」
「そっか!ありがとう!」
「あ、でも、今は行かない方が……っ」
その言葉を聞くなり走り出した私は、颯くんが何かを言おうとしていたことに気づいていなかった。