カモフラージュ

そこから30分程走ると、大きな湖があった。


紅葉が綺麗で有名な場所。



「綺麗ですね。

   子供の頃、何度か行きましたけど

           此処は来た事無いです」


「ごめん。
 
 あまり人混みが好きじゃないから

 こうゆう静かな所を散歩したり

 景色を見たりするのが好きなんだ!」



彼は、湖を見ながら大きく深呼吸。


千尋も真似をして


両手をいっぱいに広げ、背中を反らした


ら、こけた。



「痛いー!」


「大丈夫?何やってんの?アハハ」


天使の笑顔じゃなく、楽しそうに笑った。


「はい」


彼が手を出したので


「はい!」


起こしてもらった。


「ありがとうございます。

        良かった!スカートじゃなくて」


「残念!スカートじゃなくて」


アハハ!アハハ!


初めて、顔を見合わせて笑えた。




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