カモフラージュ
健一は、千尋が高校の時バイトしてた
カフェのお客さん。
週に1~2回、1人の時もあれば
2~3人で来る時もあった。
その日は、1人で来ていて
テーブルにたくさんの書類を広げていた。
あれ?コーヒーを置く場所が無い
「すいません、何処に置きましょうか?」
「あぁ、ごめんね」
書類をまとめ、千尋の顔をじっと見ている。
ん?の表情で見返すと
「よく声掛けられてるよね?」
「は?」
「可愛いからかな?」
「そんな事ないですよ~」
笑って答える。
「そうやって、いつも笑ってる!」
「そうですか?」
「うん、ハハ」
彼の笑顔に、少しドキッ!とした。
健一は、お父さんが経営している会社で
働いている。
既婚者・ちょっとお金持ち・28歳