カモフラージュ
-私の居場所Ⅲ-
思惑
顔を見るなり、美月に冷やかされた。
「幸福そうな顔してるよ!」
「そう?」
ワザとぶっきらぼうな返事。
「真由美さんがいなくなって
落ち込んでたのが嘘みたい。
でも、良かったね。
笑ってる千尋の方が良いよ!」
美月が嬉しそうに笑ってくれた。
「ありがと!」
自分では分からないけど・・・
お客さんにも、今日は絶好調?
なんて聞かれて
ハハ!
恥ずかしいけど
嬉しい気持ちは隠せてないみたい。
マスターも心配してくれてたから、報告しよう
きっと、喜んでくれるよね。
張り切ってキッチンへ向かった。
キッチンにはカウンターがあって
其処に、出来上がった料理などを置く。
その下に扉があって、腰をかがめて
入るようになっていた。