カモフラージュ
千尋は背中を向けていたので気づかない。
「美月、どうしよう?」
「うん」
美月は返事をして、顎を上げた。
振り向くと、2人はバツの悪そうな顔で
俯いている。
「マスター、説明して下さい!!!」
美月が怒った。
「千尋・・・美月・・・」
マスターの低い声。
「真由美さんが
いなくなった途端にこれですか?
信じられません!」
強い口調、美月らしくない。
「すまない」
マスターが頭を下げる。
「どうして誤るの?
2人には、何も悪い事してないでしょ?」
純ちゃんが攻めた。
「純ちゃんは黙って!」
マスターの厳しい口調に
純ちゃんは下を向いた。
脱力感とはこの事なのか
さっきまで、頑張れると思ってたのに・・・