カモフラージュ

店に入ると、マスターが出勤していた。


「おはようございます」


「昨日はごめんな。

  千尋にだけは嫌われたく無かったのに」


引き攣った顔。


「もう、良いですよ!

    終わった事を言っても仕方ないです」


「俺が誘ったのに・・・こんな事に・・・」



マスターは後悔してる?


浮気した事?


あたし達にばれた事?


まあ、今更だね



「此処に来た事は後悔してませんよ!

 むしろ感謝してます!

 だから、気にしないで下さい。

 最後まで、ちゃんと仕事しますから」


「千尋、本当に悪かったな」


千尋は軽く笑った。



   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆



取りあえず、仕事探さないとだなぁ


知り合いのスナックは


2人を雇える程の店舗じゃないし


千尋を可愛がってくれてるママもいるけど


クラブってガラじゃないしなぁ




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