カモフラージュ

話を終えた真由美さんは


心の痞えが取れたように


スッキリとした顔をしていた。



千尋は、コーヒーを一口飲み


「真由美さん、店を辞めた頃より

           元気そうで安心しました」


「こうしていられるのも全部

  千尋達のおかげよ、本当にありがとう!」


真由美さんは、もう1度深く頭を下げた。



その選択は間違ってなかった?


その、答えは・・・



「ありがとうございました。

          今度は美月と来ますね!」


「美月にも、誤らないとね」


「気にしてないと思いますけど・・・ハハ」


「またね」


笑顔で見送ってくれた。



店を出て、駐車場へ歩いていると


カッコイイ!がそのまま当てはまる女性と


和馬が並んで歩いて来た。


そして、近距離で擦れ違う。



「チヒロー!お帰りー!」


真由美さんの大きな声に振り向くと


和馬と目が合った。




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