カモフラージュ
「落ち着いた?」
「ああ・・・・・
断られると思ってたから・・・」
「そうなんだぁ。
今は、他の人の事まで考えられない!
奥さんの事も娘さんの事も・・・
この気持ちだけは譲れないっ!!!
こんな自分勝手な女です。
それでも一緒にいてくれますか?」
千尋は、目線が定まらない。
「本当、正直だよね?」
「ごめんなさい」
もう少し、オブラートに包んだ言い方
が出来ないのかと、少し後悔。。。
暫く黙っていた彼が、大きく息を吐き
真剣な顔でこっちを向いた。
「千尋・・・好きだよ・・・」
彼が千尋を抱きしめる。
「あたしも」
千尋も、彼の背中に腕をまわす。
彼は、そっと身体を離し
「キスしたい」
返事も聞かないうちに
顎に手をあて、唇を寄せた。