カモフラージュ

「お先に!どうぞ」


お風呂から上がり


スッピンが恥ずかしくて下を向くと


ゆっくりと近づいて来た。


「顔見せて」


そして、両手で頬に触れる。


「嫌だ!」


「どうして?

   俺、化粧してない方が好きかも。

           凄い子供っぽくなるね?」


「ギャップが・・・」


「うん、違うけど・・・

 俺と会う時はスッピンで良いよ!

 その分、早く会える?!

 ああ、違うかっ?

 その分、遅くまで寝れるだった?」


「もう」


そう言いながらでも、上が向けない。


「本当、そっちの千尋が良い!」


シュンの顔を見上げて


「ホントに?」


頷いて、笑ってくれたので安心した。


「じゃあ、俺も」


バスルームへ。




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