カモフラージュ
美月も誘って、一緒に行く事にした。
その人は、部長さんの言った通りの人で
とても明るくて、気を使わなくていい人。
美月と2人で《来て下さい》とお願いされた。
まだ先の話なので
店に迷惑を掛ける事は無い。
美月と相談して、OKした。
店長に話すと、少し残念そうだった。
若い子がいなくなると
キスを迫れないからだろう
そして《準備を手伝って欲しい》と
お願いされ、早目に店を辞めた。
「もう、私達も3件目だよ?」
美月がしみじみと言った。
「そうだね。
早いよねぇ、2年も経つし」
「ずっと一緒だったね」
「うん」
「この店で、最後になるかなぁ?」
「どうして?」
「看護学校・・・」
「そうだったね・・・後、1年か2年?・・・」
千尋も、この仕事を長くする気は無かった。