カモフラージュ
真顔で、目の前に立った。
「父を説得して!
千尋の事は認めてくれてるからお願い!」
顔の前で、手を合わせながら見つめてくる
美月は、とても可愛かった。
お父さんは、強面だけど凄く優しい人。
お母さんは離婚していない。
" いつか、ちゃんと看護師の免許を取るから
少しの間好きな事させて欲しい "
と言って許してもらっていた。
「分かった、分かった!
嫁に下さい!って言えば良いのね?」
「も~!」
アハハ!アハハ!
そして、早速お父さんに会いに行った。
「千尋ちゃんに頼まれると断れないよ~
娘みたいに思ってるからさぁ」
大きな手で、千尋の頭を撫でた。
「おじさん大好き!」
「ラッキー!
やっぱり千尋が言うと怒らないと思ったよ!」
「あたしも妹みたいに思ってますから
最後までちゃんと面倒みます!」
「うん、宜しく頼むよ」
結局、娘には甘いお父さんでした。