カモフラージュ

      ------- シュン -------


仕事が思ってたより長引き


トラックに帰った時には


1時間以上経っていた。



「千尋、お待たせー」


運転席のドアを開け、声を掛けたけど


千尋はいなかった。


トイレでも行ったのかと思い、暫く待った。


でも、帰って来ないので


トイレを見に行ったけど、いない。


辺りを見回しても、姿が見えない。



「千尋ー!千尋ー!」


叫びながら探し回る。



何処行ったんだろう


この街は知らないはずなのに・・・


トラックに戻り、千尋の荷物を開けてみると


財布も携帯もある。



もしかして、迷子にでもなったか?


事務所でお喋り?



急いで階段を駆け上がった。


「すいません、千尋いませんかぁ?」


事務員さんは、首を傾げた。




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