カモフラージュ
シュンは、礼も言わずに駆け出した。
そんな事・・・なんで言うんだよー!
なんで、話したんだよー!
なんで、トラックから降りたんだよー!
なんで、聞いてしまったんだよー!
なんで・・・
「千尋ー!」
シュンは、声の限りに叫んだ。
悪くない
千尋も
おじさんも
誰も悪くない
俺が・・・
俺が、全部悪いんだぁーーーーー!!!
ごめんよ
千尋・・・ごめん・・・
苦しませる為に
連れて来た訳じゃないのに・・・
何処にも連れて行ってあげられないから・・・
少しでも、一緒にいたいから・・・
千尋を感じていたかったから・・・
ただ、隣で笑っていて欲しかったから・・・