カモフラージュ
ガバッ!
後ろから抱きしめられた。
「好きだ」
「うん」
「うん、じゃなくて」
「好きです」
笑いながら、頭を撫でてくれた。
この手じゃない!!!
不意にそう思った。
「俺、ずっと千尋と手を繋いで歩きたい。
だから、ブレス!一緒にいない時も
俺の手だと思って着けて欲しい!」
「うん、毎日着けるよ!」
「それと、もうあまり店には行かない」
「どうして?」
「やっぱり、他の男と楽しく笑ってるのは
見たくないから!」
ちょっと不機嫌そうだし
いつかは、こんな事を言われるだろうと・・・
「そっかぁ・・・そうだよね
まぁ、お金も大変だよね」
「店での話も、あまり聞きたくない。
だから、休みの前の日に会う事にしよう」
「うん、分かった」