カモフラージュ

美月が、背中に手をまわす。


「誤りたいんでしょ?ムキになった事」


「ああ、うん・・・よく分かるね?」


「フフ!千尋の事は分かるの!早くっ!」


背中を叩かれ、席を立った。



緊張しながら、和馬と真由美さんに


《失礼します》と声を掛け、目の前に座った。


「いらっしゃいませ。

       先日はありがとうございました」


「和馬さんの店に行ったんですって?

           美月が言ってたわよ?」


「そうなんです。

 最近ゴルフにハマった話しましたよね?

 それで、自分のクラブを買おうと思って

 たまたま行った所が、社長さんのお店で

 選んで頂きました!」



何故か、言い訳するみたいに


一気に答えていた。



真由美さんは優しく微笑んだ。


「和馬さんはゴルフ馬鹿だから・・・

         仕事にまでしたのよねぇ?」


「そうで~す!ゴルフ馬鹿!」


和馬がふざけた。




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