カモフラージュ
何聞いてんだぁ
まだ、手も震えてるし!
「ん?そうかなぁ?
子供にしかしないと思うけど・・・
ああ、ごめん。
君の頭撫でたよね?2度も?」
自分の手を見て、フフッ!
「君が、子供みたいだからとかではなくて
心配だからかな」
どうゆう意味?
お鮨屋さんを出て
千尋の車がある駐車場まで送ってくれた。
「あの時も、言いましたよね?
《頑張り過ぎない様に》って
《心配》って《本当のあたしを知ってる》って
どうして分かるんですか?」
「ずっと見てから・・・
あの店に来た時、夜の仕事が初めてなのに
お客さんの機嫌を取ったり
ふざけて盛り上げ役になったり
自分の事で精一杯なのに
美月ちゃんの事ばかり気にかけてた。
マスターとは気心が知れてて
真由美には憧れてて
純ちゃんには凄く気を使ってる。
違うかな?」
千尋は、いつの間にか泣いていた。