カモフラージュ
和馬は、申し訳なさそうに口を開いた。
「ごめんね・・・本当に泣かす・・・」
その言葉を遮った。
「分かってます!
ありがとうございました。
社長さんと話が出来て嬉しかったです。
ずっと、気になってましたから・・・」
「俺も気になってた・・・君が」
和馬が真剣な顔で、こっちを向いたので
視線が合った。
そして、そっと、優しく、頬にキスされた。
「ぁっ」
小さく声が漏れた。
「ごめん・・・
あまりにも可愛かったら・・・ごめんね」
和馬はさっと前を向いて、表情を隠した。
「いえ。
あのー、また誘って下さい。
社長さんといると安心出来るから!
それと、たくさん話も聞きたいです!」
「良いのぉ?」
和馬の声が、少し高くなった。
「はい!」
千尋も、声が高くなった。