朱鷺鉦学園の事情。
「っ碧!」







碧を、助けなくちゃ。頭の中はそれだけ。







私は西馬が打った魔法に向かって手を翳した。















────すると、西馬の魔法は跡形もなく消え去り











皆も静かになっていた












静寂に包まれた中、碧が言葉を発した。







「梨琴……りーちゃん、ばか。」



「ばかは碧よ。その名前で呼ばないで、碧。」



だってバレるでしょ?



「りーちゃんだって、僕の事名前で呼んでる」





はっ、いつもの癖で……てかそれより。






ああいつものノリで碧に話してしまった私を殴りたい(何回目だよ)







そろーっと皆の方を見ると、私が碧に対して普通に話してたよりも私の魔法の方に気をとられてたみたいで、誰も気にしていないようだった。


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