L'eau, je suis important...
スタート位置に集合すると、それぞれが自分の場所に並び、アップをとっていた。
「なぁなぁ!
お前が髙野だろ?」
あ?
誰だコイツ。
黒髪の短髪で爽やかそうなやつ。
でも委員長とはちょっと違う雰囲気だな。
「そうだけど。
お前誰?」
「あ、そっか!
髙野は俺のこと知んねぇもんな!
俺は、月斗!春川月斗(Harukawa Tsukito)!隣のD組!よろしくな!」
D組?
春川?
顔を見ても名前を聞いてもわからない。
知り合いなら、申し訳ねぇーな。
「春川?は、俺になんか用か?
すまないが、俺はお前のことを思い出せない。」
本当に申し訳ないがな。
「あぁ~俺達知り合いじゃないよ?」
「は?」
思わず、素っ頓狂な声が出た。
知り合いじゃない!?
「じゃ、じゃあなぜ俺のことを……。」