L'eau, je suis important...
「あ?」
コイツの挑発に振り返るバカども。
「ふーん。
お前1年か。お兄さんはな。
1年生のおチビちゃんにかまってる暇ねぇーんだよ!」
ポンとコイツの頭の上に乗せた。
ちなみに、藍華高校は学年ごとに違う色のタイピンをつけている。
男子は、ネクタイに。
女子は、ネクタイのやつはネクタイに。リボンのやつは、胸元のポケットに。
俺達1年は、赤。
2年は、緑。
バカども3年は、青。
学年が上がるごとに、
その学年のタイピンをもらうことができる。
結果、卒業までに、3色のタイピンを持つことになる。
そして、卒業式の日に3年生は、3色のタイピンを
つけなくちゃいけない。…………らしい。
んで、その日には好きな人のタイピンをもらったりするらしい。
第2ボタン的な。
まぁ、関係ないからどうでもいいけど。
好きな人なんかできるはずないだろうし。
バカどもの言葉にもっとニコニコするコイツ。
なんかさっきより、黒いオーラが増してるんだけど!?
「お兄さん!
ちょっとごめん、ね!」
ビュッ
風をきるような音。
一瞬何が起こったのかわからなかった。
理解できたのは、コイツの拳が寸止めで
バカどもの目の前にあったから。