L'eau, je suis important...





「阿部くんがゴールしました!
女の子を連れていますね〜
お題は何ですか?」


「“大事な異性”。」


「大事な異性とは彼女さんでしょうか?」


「まぁ、そんなとこだ。」


「キャー!」
「嘘でしょー!?」
「嫌だーー!!!!」


お前の恋愛なんか興味ない。
阿部の彼女が誰であろうがどうでもいい。


「ほう…。
やっぱり彼女だったか〜」


玲が呟いた。



「今山本さんがゴールしました!
春川くんを連れていますね〜
ずばり、お題はなんですか?」


「お題は“思い浮かんだ異性”です…。」


少し照れながら言う山本に頭に血が登って何も考えられなくなった。


「おい!悠太!
どこに行くんだよ!?」


玲の声が聞こえないくらい動揺して、嫉妬で頭がいっぱいだった。


走ってゴール地点に向かう。





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