L'eau, je suis important...







みんな必死になって走った。


汗が日に当てられ輝き、笑顔が輝き、悔しそうな顔をして。



そして、16人目にバトンが渡った。


次、山本がバトンを受け取ったらついに俺の番だ。



俺らはバトンミスもなく今のところ1位だ。



このまま行けばきっと……!



そして、山本の手にバトンが渡った。



「山本~!!!!頑張れー!」




俺も軽く動きつつ声援を送った。




カーブに入ったあたりから、少し山本の体勢が崩れた。



そしてそのまま、ズシャッ…転んだ。



その途端、山本の目には薄っすらと涙がたまっていた。


後ろから来た黄団に抜かされた。



「山本ぉぉー!!!」



腹から声を出し、トントン、ハチマキを叩いた。



するとすぐに、山本は立ち上がり、走ってきた。



バトンを受け取るときに、


「ごめんね、」


「1位取ってくる。」


少しの会話をして、個人種目よりも必死に走った。



< 148 / 359 >

この作品をシェア

pagetop