L'eau, je suis important...
みんな必死になって走った。
汗が日に当てられ輝き、笑顔が輝き、悔しそうな顔をして。
そして、16人目にバトンが渡った。
次、山本がバトンを受け取ったらついに俺の番だ。
俺らはバトンミスもなく今のところ1位だ。
このまま行けばきっと……!
そして、山本の手にバトンが渡った。
「山本~!!!!頑張れー!」
俺も軽く動きつつ声援を送った。
カーブに入ったあたりから、少し山本の体勢が崩れた。
そしてそのまま、ズシャッ…転んだ。
その途端、山本の目には薄っすらと涙がたまっていた。
後ろから来た黄団に抜かされた。
「山本ぉぉー!!!」
腹から声を出し、トントン、ハチマキを叩いた。
するとすぐに、山本は立ち上がり、走ってきた。
バトンを受け取るときに、
「ごめんね、」
「1位取ってくる。」
少しの会話をして、個人種目よりも必死に走った。