L'eau, je suis important...






アンカーの俺らに黄団のAチームと青団のAチームのメンバーがかけよってきた。



「ごめんっ!皆!
みんな必死で頑張ってきて、勝てない勝負じゃなかった…。なのに…俺……。」



これから責められると思った。

みんなは1位でバトンを繋いできたのに。


俺のせいで…!


そう思うと、顔をあげられなかった。



「お疲れ様ー!」


笑顔で声をかけてくれる女子。


「惜しかったねー!」


少し悔しそうな顔を見せつつ、笑顔で慰めてくれる女子。



「髙野の必死で走ってる姿かっこよかったぜ!」


こんな場面で、俺を褒めてくれる男子。



「ほら!悠太!立てよ!」


そう言って手を差し出してくれる玲。


その手を握って立ち上がった。



温かい。


このクラスはこんなにも温かいんだ。



「3位、4位がいまゴールしました!こちらも接戦でしたね!
3位が白団Bチーム!4位は青団Bチームです!」



そして、Bチームもゴールした。




「今すべての順位が決まりました!
1位黄団、2位青団、3位白団、青団、赤団、黄団、白団、赤団の順でした!
皆さんお疲れ様でした!!」




この言葉をきっかけに3年生は、応援席に戻った。





< 150 / 359 >

この作品をシェア

pagetop