L'eau, je suis important...
アンカーの俺らに黄団のAチームと青団のAチームのメンバーがかけよってきた。
「ごめんっ!皆!
みんな必死で頑張ってきて、勝てない勝負じゃなかった…。なのに…俺……。」
これから責められると思った。
みんなは1位でバトンを繋いできたのに。
俺のせいで…!
そう思うと、顔をあげられなかった。
「お疲れ様ー!」
笑顔で声をかけてくれる女子。
「惜しかったねー!」
少し悔しそうな顔を見せつつ、笑顔で慰めてくれる女子。
「髙野の必死で走ってる姿かっこよかったぜ!」
こんな場面で、俺を褒めてくれる男子。
「ほら!悠太!立てよ!」
そう言って手を差し出してくれる玲。
その手を握って立ち上がった。
温かい。
このクラスはこんなにも温かいんだ。
「3位、4位がいまゴールしました!こちらも接戦でしたね!
3位が白団Bチーム!4位は青団Bチームです!」
そして、Bチームもゴールした。
「今すべての順位が決まりました!
1位黄団、2位青団、3位白団、青団、赤団、黄団、白団、赤団の順でした!
皆さんお疲れ様でした!!」
この言葉をきっかけに3年生は、応援席に戻った。