L'eau, je suis important...







話そうと息を吸った山本がまとう空気が少し重くなったように感じる。




「髙野くん、まずごめんなさい!!」



90度くらいの深さで勢い良く頭を下げた。



「は!?
とりあえず、頭上げろって。」



なかなか頭をあげようとしない山本の頬を両手で挟み、あげさせた。



「それで何がゴメンなんだ?」


「リレー…。
私がコケちゃったから…。髙野くんに1位でバトン渡せなかった…。それに、ハチマキまで交換してもらって…早く走れるようにって…。だから、」



やっぱり、罪悪感を背負ったまま。
俺が1位を取れなかったから。
俺のせいなのに。山本が気に病む必要ないのに。



「あれは俺が悪いんだ。
本当は勝てる勝負だったんだ。
だけど俺の力不足だ。それを山本が気に病む必要はない。すまなかったな、山本。」



俺も山本と同じように頭を下げた。



「いやいや!何で髙野くんが謝るの!?
悪いの私だから!」


“だから、頭あげて?ね?”と言われて、頭を上げた。



「いや、だって、1位になれなかったのはい俺のせいだから。ごめんな。」



「いや、だからその1位になれなかったのが私のせいだから!コケちゃったから!ごめんね!」



それを言い終わった山本と目があい、



プッと吹き出し、




「「あははははっ!」」





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