L'eau, je suis important...
着替えを済ませ、さっきのロッカーまで行くと、舞羽はまだいなかった。
水着に着替えるときは俺が遅かったけど、服に着替えるのは舞羽が遅いんだな。
舞羽に勝てたみたいで嬉しい。
なんて思っていると舞羽が来た。
「ゴメンね!遅くなった!」
「いや、大丈夫だ。」
軽く会話をしつつ、手を繋ぎ、舞羽の家へ向かう。
「ねぇ。悠太くん。
私ちゃんと伝えてなかったね。」
「ん?何が?」
話の主旨が見えず、首を傾げた。
「カッコイイね!悠太くん!」
ふわっと花が咲くように笑い言った舞羽に耳まで赤くなった。
「…りがとな
不意打ちはずりぃーけどな」
礼を伝えると、舞羽はイタズラっ子のように笑った。
「いつも私が照れちゃうから、仕返し!」
こうして、他愛もない話をしていると、忘れてしまうけど、舞羽の家が目の前に見えていた。