L'eau, je suis important...
かなりの階段を登り、少し広いところに出た。
「ここからもう少しなんだが…」
苦笑いをしながら言うと、舞羽が顔を歪ませた。
「った!」
「大丈夫か?」
舞羽が足首をひねり、ヒョコヒョコとしか歩けなかった。
「舞羽、俺の首に腕を回して。」
「こう?」
「そう。しっかりまわしたままでいろよ。」
ぐっと舞羽を横抱きにした。
「え!ちょっ!悠太くん!?」
「ジタバタしてっと落ちるぞ〜」
そう言うと動きがピタリとやんだ。
それを見て俺はブハッと吹き出した。
「もぉ!悠太くん!笑わないで!」
プクッと頬に空気をためた。
「じゃあ行くぞ。」
「ごめんね。悠太くん。」
「いや、気にすんな。」
ショボンとした舞羽を抱えて、階段を登った。
「ついたー!」
階段をのぼり終わった先にあったのはーー。