L'eau, je suis important...



すると叫び声が聞こえてきた。


「きゃー!!!
ナイフを持った男の人がぁ!!!!!」


女性が助けを求めていた。

でも私には何もできない…。

武道ができるわけでもないし、どうすることもできない…。

でも…。何もしないわけには…。


「あっあの!女性が叫び声をあげていて!ナイフを持った男性がいるそうなんです!どうか助けてくれませんか?」


さっき、噂話をしていた男の人に声をかけた。


「いや〜俺…喧嘩できねぇからな…」

「俺もできねぇ…」

「すまねぇな…。譲ちゃん。
俺らは力を貸すことが出来ねぇ…」


そう…だよね。

普通はできないよね…。


どうしよう…。


途方もなく落ち込んでいると…。


「おい!いたぞ!」


男の人が数人近づいてきた。


その人は、綺麗に回し蹴りを決めた。


「カハッ」


ナイフを持った男性は倒れ込み、手からナイフが離れた。

その隙に別の男性がナイフを回収した。


無駄のない動きに魅了された。


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