L'eau, je suis important...
「もちろん今日は炎龍潰しをしない。潰すのは明日だ。蝶月はみんな知っている。
そして、炎龍と堂島に嘘の情報を流した。蝶月が1月になったら攻めてくると。」
「じゃあ、僕が裏切り者だったら、炎龍が今日攻めてきたり、明日にはもう準備が整ってるってこと…?」
話を理解した玲が俺が言うはずの言葉を続けた。
「あぁ、そうなるな。
でもそんなことをしてる素振りもないし、現に今日、炎龍は攻めて来ていない。
だから玲を信じることにした。
なぁ、望?」
望に話を振るとコクリと頷いた。
「うん。
ほんとに俺らと戦いたいってわかったから。」
やっと望が玲のことを認めた。
「ありがと!望くん!」
「明日、よろしく……玲」
ボソリと言った声をしっかりと聞き取った玲は騒ぎ立てた。
「え!!!!今!今!玲って言った!?ねぇ!望くん!もっかい言って!ねぇねぇ!」
望は顔を玲からそらし赤くなった耳を必死に隠した。
「うるさいっ!もう絶対呼ばない!」
「えぇー!なんでそんなこと言うの!?
これからも呼んでよ!」
「嫌だ!」
望のその態度は、完全に照れ隠しだ。
俺らはそれがわかるから、笑顔で見守っていた。
この雰囲気で穏やかな時間は流れていった。