L'eau, je suis important...



宏樹たちに合図を出すと、ぞろぞろとこちらに向かってきた。


「ここからは所属チームに別れていくぞ。
ライ、リョウ頼んだぞ。」

「「うっす」」


返事をしたのを確認して、一歩一歩進んだ。


少しずつ進むとツンとした薬の匂いが鼻を刺激した。

「うっ」

声に出てしまうくらいの強烈な匂いだった。


「おい!お前ら!
全員マスクしろ!このままではお前らもやられる!」


俺の指示でマスクをつけたのを確認して、また前に進んだ。


中に入り、状況を見て、みんな息を呑んだ。


薬をやってるやつがフラフラしていて、声を上げる。

突飛な行動を止めようと正常なやつが動く。

正常なやつが薬をやってるやつにやられる。


それをあちらこちらでやっているのだ。

床には血が広がり、倒れ込んでいるやつもいた。


そんなことをしているからか、俺らに気づく気配もない。


薬をやってるやつが下手に力を持っているからこそ、厄介だ。


早くしねぇと、正常なやつが壊れちまう。


「お前ら、さっさと片付けるぞ!
ここは頼んだぞ!!!!!!」


声を張って言うと、蝶月が動き出した。

とにかく、薬をやってるやつを先に倒してくれ…


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