L'eau, je suis important...
そこから沈黙が流れ、少し気まずい空気になった。
話題を探していると、ドタドタと複数の足音が聞こえてきた。
足音がする方を向くと、宏樹くんたちが居た。
「玲くん、悠太に付き添ってくれてありがと」
宏樹くんは優しい声でそう言って、肩に手を置いた。
そして、僕の前を通り過ぎた。
「龍さん、麗華さん
どうもすいませんでしたっ!!!!」
宏樹くんがそう口にして、頭を深く下げた。
それを見た康介くんも宏樹くんと横に並び、頭を下げた。
「頭を上げてよ」
ふんわりと雪のように優しい声で麗華さんが告げた。
その声におずおずと頭を上げた。
「今回のことを気にすることはない。
怪我したのは悠太の判断だ。あいつはあいつなりに考えてたんだろう。
それに、堂島が卑怯だったんだ。宏樹くんたちが気に病むことはないよ。」
龍さんは悠太のことを大事に思ってるんだな。
龍さんの穏やかな姿を見てそう思った。