L'eau, je suis important...

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「今日の検査はこれで以上となります。お疲れ様でした。
また何かあったらナースコールで呼んでくださいね。」

簡単な検査をして、今日は開放された。

「ありがとうございます。」

一言二言話して、看護師は出ていった。


看護師と入れ違いになるように、龍さんと麗華さんが入ってきた。

「悠太くん〜!」

麗華さんの涙ぐむ姿を見て、あぁ心配かけちまったんだな。ってまた迷惑かけてしまった。そう思った。

「悠太、体調はどうだ?」

龍さんは相変わらず、表情とかに変わりないけど、それでも声色とか少なからず喜んで見えるところがあって。

2人にどんだけ迷惑かけたんだろって思った。

「もう大丈夫です。
あとは怪我の完治を待つだけです。」

「そうか。よかった。」

まだ大きな検査とかしてないから、わからない部分も多いが、それでも特別具合が悪いとかそういうこともない。

「あ!悠太くん喉乾いてるでしょ!?
目が覚めて、すぐに軽い検査したって聞いたから、喉乾いてるわよね。」

喉…?

まぁ確かに起きてから何も口にしていないから、乾いてることは乾いてるけど…。

「あぁ、まぁ…。」

「買ってくるわね!」

語尾に♪がつきそうなほどのルンルンした様子で病室を出ていった。


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