L'eau, je suis important...
体育祭/旗のデザイン
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時間がすぎるのが早い。
最近、特にそう感じるようになった。
つい、1ヶ月前は、俺らももう3年生かって
言ってたのにな。
もう体育祭だもんな。
ふとそんなことを思いながら、
忙しそうな山本を待っていた。
「あ~!髙野くん、ごめんね!
遅くなっちゃった!」
パタパタと小走りをしながら
俺のもとに駆け寄った。
「いや、大丈夫だ。
山本、忙しそうだな?」
なんでそんな忙しいのか…。
山本はしっかりしているから、
色んな仕事を任せられるのか。
なんて、一人で自問自答していた。
でも、答えは違った。
「あ~、体育祭のお仕事…。
あ!でも!髙野くんには、旗作り
手伝ってもらってるから、気にしないでね!」
少し気まずそうに言ったあと、
すぐに笑顔を作りそういった。
「ちょっと無理し過ぎなんじゃねぇーの?
俺にも仕事分けてくれよ。」
俺ってそんな仕事できなさそうなのか?
「え、でも…。」
「いいから。
山本は、俺に黙って甘えればいいんだよ。
それに、本来なら俺もやらなくちゃならない仕事だ。」
そんな俺の言葉に、まだ納得しない山本。
「あー…
じゃあ、デザインまで決めたら、
もう旗作りは手伝わなくていい。
山本の仕事をこれ以上、増やすわけには、
いかないからな。」
“え!それは…”と、少し戸惑っている山本を見て、
あとひと押しだなと思った。
「な?だから、俺にも仕事分けてくれよ。」
「うー…分かったよぉ~。」
最終的には、頷いてくれた。
「ありがとな。」
かなり無理やり決めたので、お礼を言っておいた。