L'eau, je suis important...
「山本!
お前、やっぱすげぇーな!!!」
憧れを込めた瞳で山本を見た。
「いやいや!そんなことないよ!」
かなり照れて、否定するように顔の前で手を振った。
「でも、嬉しい!
ありがと、髙野くん!」
ニコッとフワッと花が咲くように、光が指すように、キラキラとした温かい笑顔。
「なぁ、山本。
山本は習字を習ってたのか?」
こんだけうまいんだから、その可能性が高い。
ついでに言えば、習ってなかったら、どこでそんなにうまく書けるようになったんだ!?って感じだ。
「うん!
習ってたっていうか、習ってるに方が合うかなぁ。
私、将来、書道の先生になりたいんだ…!」
小さく主張するようだけど、でも意志がしっかりとしていて、ブレなくてスゲェーなって思う。
「習字はね、お母さんが唯一やってみないって言った来たの。お母さんはね、私の意志をいつも尊重してくれた。だからこそ、お母さんが勧めてくれたこれだけは続けたいと思うようになって、そしたら必然的に先生になりたいなって。」