借金取りと私の関係【完】
「あのさ」



と、黒崎さんが私の頭の上に置いた手をそのままに、再び口を開いた。



「俺今日、1日仕事休みなんだよ」



いきなりなんだ、と思いながらも気にすることもなく数回頷く。



「そうなんですか」



返事をする私を、黒崎さんが見下ろして



「行きたい所あるから、一緒に来て」



ニコッと笑った。



「行きたい所…?どうして私も…」



「いや、絶対アンタ好きそうなところだよ」
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