借金取りと私の関係【完】
ばかみたいだ。



「遊園地もあるみたいだし、少し遊んでこーぜ」



そんな私の気持ちなんて知るはずもない真琴さんが、いつもより明るく声を発した。



「はい…!」



こんなグズグズした気持ちなんて、さっさと忘れてしまおうと大きく頷く。



黒崎さんの猫を被った優しさではなく、今目の前にある本物の優しさを感じていたい。



「まずは絶叫系か〜?」



無理矢理でもそう考えなければ、この複雑な気持ちが晴れない気がした。



「ぜんぶ乗りましょう!」



「なんだよ変にノリ気だな…」
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