借金取りと私の関係【完】
急にハリキリだした私を、真琴さんが苦笑いしながら見る。



そんな真琴さんの顔を見て見ぬふりをして、空元気でもはしゃいで見せた。



「お、おい走るなよ!」



「早くして下さいよ真琴さん!」



頬をさす冷たい風。



吹き飛ばすように駆け出した。



このグチャグチャな想いも、何もかも吹き飛ばすように。



「おーそーいー!」



「体力だけは高校生だな…」



笑い飛ばして、なかったことにできるように。
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